ヌルスルタン(旧名称アスタナ)とはどんな都市?
(1)カザフスタン概要:
正式国名:カザフスタン共和国
首都:ヌルスルタン(2019年3月からの新名称。旧名称のアスタナはカザフ語で「首都」の意)
面積:2,724,900㎞2 (日本の約7倍。世界第9位)
人口:約1,813万人(2017年12月。
国家語:カザフ語(ロシア語は公用語としてカザフ語に準ずる地位を有している)
通貨:テンゲ(2018年1月現在1ドル=約330テンゲ)
日本との時差:3時間(日本が正午の時に午前9時、夏時間は導入していない)
【地理】
カザフスタンはユーラシア大陸の中央に位置し,東には3000m級のアルタイ山脈,西にはカスピ海,北には西シベリア・ステップ,南にはクズルクム砂漠と天山山脈の支脈を有する。カザフ人(66%)、ロシア人(21%)、ウズベク人(3%)、ウクライナ人(約2%)、ウイグル人(1%)、タタール人(同)、ドイツ人(同)、朝鮮人(0.6%)はじめ100を超える民族が暮らす多民族国家。
(2)ヌルスルタン(旧名称:アスタナ)概観:
1.歴史:
ヌスルタン周辺は,以前「アクモラ」と呼ばれていた。その後、ほかの名前になったが、1991年にカザフスタン共和国が独立を果たすとアクモラに再度改名され、1997年12月10日に南部のアルマティからアクモラに首都が移転されて、カザフ語で「首都」のを意味するアスタナと命名された。
2019年3月に退任したヌルスルタン・ナザルバエフ初代大統領の功績を称えて、ヌルスルタン市と改名された。
2.人口,産業:
2017年9月時点でのアスタナ市の人口は約101万人。1997年の首都移転当時は約27万人であったが,地方からの人口流入が急速に進んでいる。市の面積は約722平方キロメートル(東京23区の約1.15倍)。
3.気候:
広大な平原の中心に位置するアスタナの気候は大陸性で,天候の変化が激しく空気は常に乾燥している。強い北西風が頻繁に吹き,一年の約半分は氷点下で雪に覆われる。冬季は寒波により気温がマイナス30度以下になることも珍しくない。1,2月の厳寒期にはマイナス40度以下にまで達することもあり,この時期の徒歩での屋外移動は困難である。春,夏,秋の季節は短い。夏季には気温が30度以上に達する。強い太陽光や突風,時折の雷雨はあるものの,低湿度と風のため体感気温はそれほど高くなく,過ごしやすい。
4. 日本との関係:
1998年に新首都設計国際設計コンペがアスタナで開催され,我が国の著名な建築家である故黒川紀章氏が優勝した。その後,同氏はJICA開発調査のスキームによりアスタナの首都建設に関するマスタープランを作成。このマスタープランはカザフスタン政府に承認され,同プランに基づき,人口の増加に合わせて修正が加えられながら首都建設が進められている。2005年3月にオープンしたアスタナ国際空港ターミナルビルも黒川氏のデザインである。現在アスタナに長期滞在している邦人は約50名。
5. 日本からの交通:
アスタナ国際空港は街の南方約15kmの郊外に位置している。外国への直行便は数年前と比較して随分増えている。日本との直行便は今まで無かったが、2019年7月からカザフスタンの航空会社が週1便の直行便を就航させた。ほかに、日本ーヌルスルタン間の主要ルートとしては,ソウル経由,北京経由,モスクワ経由,アブダビ経由,フランクフルト経由が挙げられる。
※カザフスタン共和国、および、カザフ国立舞踊アカデミーの所在地である首都ヌルスルタンに関しては、在カザフスタン日本大使館のサイトをご覧ください。
http://www.kz.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html